陳情第「辺野古新基地建設の即時停止と、普天間基地の沖縄県外・国外移転について、国民的議論により、民主主義及び憲法に基づき公正に解決するべきとする意見書の採択を求める陳情」が立川市議会に寄せられました。

私はこの陳情を是非採択すべきだと考え、賛成討論をしました。

残念ながら与党の反対多数により不採択となりましたが、立川市としても同じ基地を抱えるまちとして、どのように基地問題と向き合っていくべきか、あるいは安全保障をどのように保っていくか、真剣に考えてゆくべきだと思います。

―――――――――――――――――以下原稿より―――――――――――――――――

陳情第4号「辺野古新基地建設の即時停止と、普天間基地の沖縄県外・国外移転について、国民的議論により、民主主義及び憲法に基づき公正に解決するべきとする意見書の採択を求める陳情」について、以下3点の理由により、委員長報告に反対、陳情内容に賛成の立場で討論とします。

第一に、現状の辺野古新基地の建設は明らかな民意の無視だと言えるからです。陳情の理由にも記載があるように、2019年2月、沖縄県による辺野古新基地建設に伴う埋め立ての賛否を問う県民投票で、投票総数の7割以上が反対の意思を表明しました。これまで、沖縄の民意は多様で複雑だという意見も聞かれましたが、この県民投票により、解釈の余地のないはっきりとした民意が示されました。それにも関わらず、政府が辺野古新基地建設を断行しようとしているのは、民意の無視であると言わざるを得ません。

第二に、沖縄と同様に、米軍基地を抱えている市として、沖縄で抱えている苦しみや負担の在り方に寄り添うべきだからです。立川市の面積における横田基地が占める割合は1.2%です。たったの1.2%と思われますが、それでも日々、騒音をはじめとする基地による被害や安全に対する懸念が絶えないことは今更力説するまでもありません。一方、沖縄本島における基地が占める面積の割合は実に15%にもなります。仮に立川市にも同じ割合すなわち15%の面積の米軍基地を置くとしたら、ほぼ昭和記念公園1.5個分がすっぽり入ることになります。立川市に昭和記念公園1.5個分の米軍基地があることを想像してみれば、沖縄がいかに不公平に基地を押しつけられているかがわかるかと思います。同じ米軍基地を抱える自治体として一緒に基地の在り方を考えてゆかねばならない、そのように考えております。

第三に、今の国際情勢を鑑みても、我が国の安全保障の在り方について、広く国民的議論をしてゆくべきだと考えているからです。現在の東アジア情勢も穏やかとは言えません。そんな状況において日本の安全をどう保障していくのか、確かに真剣に考えねばならない時期に差し掛かっています。単に基地が迷惑かそうでないかという視点だけではなく、我が国の生命と財産をいかにいて保証していくか、そういった点も含めて広く国民的議論をしてゆくべきだと考えます。本陳情はそういった意味も含むものと解釈し、賛意を示します。

以上のようなことから、私は本陳情を是非とも採択するべきだと考え、賛成討論とさせていただきます。以上。