本日は立川市議会に「核兵器禁止条約の調印を求める意見書の提出を求める陳情」を提出してきました。なぜ陳情をしたのか、何を考えたのか、陳情の本文と共に、以下の思いをお読みいただけると嬉しいです。

↓陳情本文はこちら!

核兵器禁止条約の調印を求める意見書の提出を求める陳情

【目次】

1. 陳情を提出した背景

a. 世界的には核兵器廃絶の流れ!

b. 立川でも平和首長会議に参加し、核兵器廃絶の動きへ

2. 山本はどう考えるか

a. 核兵器廃絶の議論は核抑止論の有効性の議論に帰着する

b. 核の傘や核武装が日本の安全保障最上の道とは思えない

c. 米朝両国の緊張に耐えられなくなり核兵器が使用される可能性もゼロではない

d. 日本が率先して米朝両国の核軍縮の一歩を踏み出させ、世界の非核化をリードしてゆくべき

3. 陳情の概要と今後

a. 陳情で訴えていること

b.陳情の概要と今後

 

 

1. 陳情を出した背景                                 

a. 世界的には核兵器廃絶の流れ!

北朝鮮情勢をはじめ、世情はだんだんときな臭くなってきていますが、世界は核兵器廃絶の流れが強まっています。昨年7月には「核兵器禁止条約」(核兵器の開発、実験、製造、備蓄、移譲、使用及び威嚇としての使用の禁止ならびにその廃絶に関する条約)が122カ国(及び地域)の賛成多数で採択されました(日本やアメリカなどは反対しましたが)。また、12月には国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)がノーベル平和賞を受賞したことは記憶に新しい人も多いでしょう。現在、世界的には核兵器廃絶が大きな流れとなっています。

   b. 立川でも平和首長会議に参加し、核兵器廃絶の動きへ

平和首長会議とは1982年に広島市の呼びかけにより設立された国際機構で、核廃絶に向けた都市連携を呼びかけています。また、各都市が自国政府に対して、核兵器禁止条約に参加するよう働きかけることも呼びかけています。現在、世界163カ国7,500近くの都市が加盟しており、日本においては1,717都市が参加しています。日本の全市区町村数が1,741であることを考えるとほとんどの市区町村が参加していることになります。そんな中、立川市はやっと今年の1月になって参加した(東京26市では25番目)というのですから、単に周りの流れに取り残されたくないというのが本音だったのではないのかと正直複雑な心情ですが、とりあえずは評価したいと思います。

この核兵器廃絶の流れは実は日本の自治体においても広がりつつあります。この立川市においては、1992年に平和都市宣言を行い、「非核三原則を遵守し、あらゆる戦争の防止と核兵器のない世界平和を実現することは、すべての国民の願いである」としていましたが、今年の1月1日、平和首長会議に参加しました。

2. 山本はどう考えるか                                

a. 核兵器廃絶の議論は核抑止論の有効性の議論に帰着する

核兵器保有論者は「核兵器廃絶など理想論に過ぎず、保有によって平和が保たれる」と論じ、廃絶論者は「核兵器の使用をちらつかせる核抑止論は非文明的、非人道的な論であり、また理論上も限界がある」との意見等で未だに議論の決着を見ていません。

「核兵器廃絶についてはどう考えるか」、という議題は、つまるところ「核抑止論は有効か否か」という議論に帰着すると考えています。核兵器はいかなる事情があれ決して使われることがあってはならないというのは、ほぼ世界の共通認識です。しかし決して使わないにも関わらずなぜ核兵器を保持するのか、という議論になったときに、持ち出されるのが核抑止論という理論です。核抑止論とは核兵器を保有する状態を作ることにより、核兵器が使用される懸念からかえって戦争回避に寄与できているという理論です。具体的な例では冷戦時代、あれだけ米ソが一触即発状態になりながらも、直接戦争が起こらなかったのは、開戦したら核兵器が使用されてそれこそ世界の終末を迎えるのではないかという懸念から戦争回避に全力を尽くした。要は核兵器があったからこそ平和が保たれたのだという理論です。

   b. 核の傘や核武装が日本の安全保障最上の道とは思えない

ご存知の通り、北朝鮮は核実験やミサイル実験を重ねており、昨今の東アジア情勢は決して穏やかとは言えません。かつてないほどに米朝の偶発的な武力衝突が発生する可能性が高い状況になり、今まさに日本の安全保障が脅かされているものと強い危機感を抱いています。そんな状況において「今こそ日本も核武装を」、「アメリカの核の傘に守ってもらおう」等の声が挙がってくるのも心情的にもわからなくもありません。しかし私はこれが日本の安全保障を守る最上の手段だとは思いません。北朝鮮との間に核によって戦争が抑止できるとは思えません。むしろ米朝のどちらかによって現実的に核兵器が使用されてしまう危険性が極めて高いのではないかと危惧しています。私は必ずしも核抑止論が有効だとは考えていません。なぜそう考えるか、昨今の北朝鮮問題を取り上げてご説明します。

   c. 米朝両国の緊張に耐えられなくなり核兵器が使用される可能性もゼロではない

アメリカ政府は日増しに北朝鮮に対する圧力や制裁を強めており、日本政府もその流れに追従しています。しかし北朝鮮がそのような圧力に妥協する、軟化するという保証はどこにもありません。そして圧力と制裁に耐えられなくなった時、自暴自棄になったとき、それでもなお核兵器を使用しないという保証もどこにもありません。そんな状況下において、アメリカ政府が核による先制攻撃をしようと思わないとも限りません。とても核抑止論が有効であるとは想像できません。そしてもし、北朝鮮による核攻撃が行われようとしたら、その時は日本にある米軍基地も標的になるでしょう。横田基地を抱えるこの立川においても決して他人事ではありません。

   d. 日本が率先して米朝両国の核軍縮の一歩を踏み出させ、世界の非核化をリードしてゆくべき

これは決して理想論や平和ボケした空論ではありません。日本の安全保障を真剣に考えたとき、日本が採るべき道はアメリカと一緒になって圧力を強めることではありません。北朝鮮とアメリカの間に立ち核軍縮の調停を行い、両国の核軍縮を推進させ、そして唯一の被爆国として核軍縮を世界に訴えていくべきではないでしょうか。唯一の被爆国である日本だからこそできることだと考えています。

3. 陳情の概要と今後                                 

a. 陳情で訴えていること

簡単に言えば「世界の流れは核廃絶に向かっている。また、今年1月に加盟した平和首長会議は核兵器禁止条約への参加を全加盟都市から自国の政府に働きかけることを呼びかけており、それを考えれば立川市も日本政府に対してそのように訴えていくべきではないかと意見したものです。

   b. 今後の予定

こちらの議案は総務委員会の決裁事項となりました。3月2日の総務委員会で議論が行われ、私も陳情者として出席し説明する予定です。その後、総務委員会内で採決され、3月20日の本会議で最終的な議決が確定する見込みです。こちらの結果については市議会だよりでも掲載されますが、こちらのブログでも引き続きご報告させていただきます。