9月議会の一般質問については3つにわけてご報告します。
まず第一段目は若者政策についてです。
市政において、若者というのは置いてきぼりにされがちです。
幼年から中学校時代や親の世代については、育児や教育部門(子ども家庭部や教育委員会等)、
中年以降になれば福祉や保険、介護部門(福祉保険部)などで、役所との関わりはいずれも多かれ少なかれあるのに対して、
若者(高校以降~30代程度)に対してはあまり行政との接点がありません。
その結果、若者の方も政治離れが進み、また行政としても若者を見落としがちです。
そんな問題提起を議員としての初の一般質問において取り上げ、若者議会の紹介と共に立川市の在り方を質問しました。
動画はこちらから!
ーーーーーーーーーー以下、議事録よりーーーーーーーーーーーー
2番(山本洋輔君) 緑たちかわの山本洋輔です。通告に基づき一般質問を行わせていただきます。
私はこのたびの市議会議員選挙において、初の当選を果たさせていただきました。今回の質問が私の議員としての最初の質問となります。正直申し上げると、非常に緊張しています。
また、いわば私の前任者であった大沢豊前議員からは、市政に対する熱い思いとともに、話し下手で舌をかみがちなところも引き継いでしまったようでして、多々お見苦しいところもあるかと存じますが、若輩者ながらも一生懸命頑張ってまいりたいと思います。
それでは、質問に移らせていただきます。
今回は3点質問させていただきます。
先月は幾つも夏祭りを初め、地域のイベントがたくさんありました。私も議員として参加することもあれば、あるいは議員であることがばれないように、一般人の一参加者として純粋にイベントを楽しんだこともありました。しかし、どんなイベントに参加しても、「お兄ちゃん、若いのに偉いね」と、妙に驚いたように、やたらに若い、若いとちやほやされました。
個人的な感想としては、ちやほやされてうれしくなかったわけではないんですけれども、しかし思ったのは、何で若いというだけで、こうも天然記念物のような扱いを受けなければならないのか、そのように感じました。政治や地域活動の世界において、いかに若い人たちがマイノリティーであるか、改めて強く実感した夏でした。もっと若い人たちに政治や地域に参画してほしいというわけで、前置き長くなりましたが、第1点目の質問は、若者政策についてです。
私はさきの市議選において、最年少の候補者でした。私を応援してくれた人からは「もっと若い人たちに地域や政治を託していきたい」「地域に関心を持ってくれる若者がいてくれてうれしい」そんなお声、たくさんいただきました。そんなこともあり、私は若い人たちに地域や政治に関心を持ってもらいたい、そんな思いをもとに活動してまいりました。
先ほど申し上げたように、地域活動を見てみても、若者の姿というのはなかなか見当たりません。お年寄りの方々が非常に頑張っていらっしゃって、そういう元気な姿にも目を見張るものがあるとは思いますが、しかし、10年後、20年後、考えたら、やはりもっと若い人たちに地域に関心を持ってもらって、地域社会に参画してもらえるように働きかけていくべきではないかと考えております。
そこで、質問です。
現在の立川市において、若者に対する政策についてどのような取り組みがありますでしょうか。
また、市政として若者に対する政策等について、どのようなお考えか、よろしくお願いします。
◎市長(清水庄平君) 若者政策についてお答えいたします。
人口減少、超高齢化社会の到来を前に、本市ではたちかわ創生総合戦略を策定し、人口減少問題をオール立川の体制で克服に取り組むこととしております。特に25歳から39歳の若い世代が転出超過の傾向にあり、転出抑制のため戦略的な広報活動を通して、まちへの誇りや愛着を育むとともに、立川で暮らし働くことができる環境づくりに取り組んでいます。
また、市民力、地域力を最大限に生かし、地域における交流の場や活躍の場づくりなど、本市に暮らす若者や学生などがまちとつながるきっかけづくりを進めています。
具体的な取り組みとしましては、私自身が高校生や大学生、子育て世代などを対象に意見交換を行い、若い世代の意見や意識を明確に把握するために、タウンミーティングを毎年実施しています。
さらに、本年度は後期基本計画の策定に当たり、若者の発想によるにぎわい創出等への意見やアイデアを広く聞くため、無作為抽出した18歳から39歳の若者世代1,200人に開催案内を発送して、市民ワークショップを開催するほか、大学生を対象としたワークショップも開催してまいります。
その他、担当から答弁をいたします。
◆2番(山本洋輔君) 御答弁いただいたので、質問を続けさせていただきます。
まず、若者政策について質問させていただきます。ありがとうございます。
タウンミーティング等によって、市長みずから若い人たちの声を聞いているということで、市長の若者の意見を積極的に取り入れたいという姿勢があることはわかりました。今後もさまざまなイベント、いろいろな企画において、若い人たちの声、どんどん取り入れていただければ幸いです。
しかし、私としては、その若者を歓迎する姿勢、もっともっと拡大していってほしいなと思っております。
地方創生が叫ばれる最近になってこそ、若者という存在が注目されつつありますが、これまでは行政においては、若者という言葉すらほとんど使われておらず、そのかわりに青少年という言葉が主に使われていたと思います。青少年と若者というのは、必ずしも何歳から何歳までという厳密な定義があるわけではないのですが、青少年だとおおよそ10代後半くらいまでをあらわす場合が多く、若者におかれましては、子ども若者支援という文脈でよく40歳未満、39歳までと扱われることが多くなっています。
しかし、若者政策という文脈でいうと、大体10代後半から20代あるいは30代くらいも含める場合もあって、幅があるということを念頭に置いていただけたらと思います。
青少年と若者では年齢だけではなく、ニュアンスというものが大きく異なっています。青少年というのは多くの文脈においては、子どもとして保護すべき存在ですとか、大人とか社会が助けてあげねばならぬ存在、そういう何か支援する対象、そういうふうに捉えられることが多かったと思います。
一方、若者というのは、どちらかというと守ってあげなくちゃいけない対象というよりは、むしろ行動力や柔軟な発想があって、地域に資する資源、いわば地域の資源というニュアンスが強いと思います。自治体は大きく行政、議会、地域の3本柱で構成されていると言われていますけれども、今までこの立川市では、その3本柱のいずれにおいても、そういう文脈で若者というものは捉えられてこなかったのではないかと認識しております。
スライドをごらんください。
もしスライドが見えない方は、配付しております資料にもスライドとほぼ同じものが記載しておりますので、見えない方はそちらもあわせて御参照いただけたらと思います。
それでは、スライド始まります。
まず、行政は若者を認識していたのか、このスライドは昨年度の市民満足度調査のアンケート結果です。「あなたは広報たちかわやホームページなどにより、必要な行政情報が入手できていると思いますか」、そういう質問に対する年齢ごとの回答結果です。
見てもわかりますように、若い世代ほど「思わない」という結果がふえております。この結果から、若い人たちはなかなか行政情報へのアクセスが乏しいのではないかと思います。
一旦スライドを終わります。
年齢ごとの行政のかかわりですと、30代ごろだと子育てですとか育児あるいは教育とか納税、そういう手続などで行政とかかわる機会、比較的多いと思います。50代、60代以降になりますと、医療とか介護、年金等で行政とかかわる機会があると思うんですけれども、一方、10代とか20代というのは、なかなか行政とかかわる機会がありません。私の友達も市役所に行くという機会はほとんどないというふうに聞いております。
また、若者としても困難を抱えている一部の助けを必要とするほど困っていないというふうに考えられてきましたので、自治体政策の俎上に、なかなか若者というものは乗ってこなかったのではないか思います。
続いて、議会としても余り若者に注目してこなかったのではないかと考えております。これは私たち議会の側も反省すべきことではないかと思っておりますので、やや自戒の念を込めて説明します。
改めてスライドをごらんください。
こちらは昨年10月に実施されました衆議院議員選挙の有権者の年代ごとの割合をあらわしたものです。10代と20代の割合というのは、全有権者の中の大体3割ぐらいしかいません。
それで、続いて次に年代ごとの投票率をごらんください。
10代の18歳、19歳の投票率は18歳選挙権が与えられて話題になったりとか、啓発活動があったこともあり、比較的投票率高い状況なんですけれども、それを除いては年齢が若いほうが投票率が低い状況になっております。
先ほどの有権者の数に対して、この投票率で掛けた、すなわち投票者を年代ごとに分けたグラフがこちらになります。
これを見ますと60代以降の人が票の全体の43%を握っているのに対して、30代までの人は約22%の票しか持っておりません。実に2倍の差です。とても身もふたもないことを申し上げますが、こういう状況では議員としても、なかなか若者に対して政策を訴えようというインセンティブは湧かないのも、なかなかわかる気がします。
一旦スライドを終わります。
私が選挙の折は、若者政策訴えてまいりましたが、「次世代のためになるような投票行動をしたい」、そうやって応援してくれる人がいる一方、「じゃ、お年寄りはどうなってもいいのか」と、世代間対立をあおるかのような誤解を抱かれてしまったり、「健康な若者より医療や介護のほうが大事だ」と、そういう声もたくさんいただきました。
若者というキーワードで訴えても、なかなか有権者に響かない。若者云々言うよりも、おばあちゃんやおじいちゃんが安心して暮らせる社会をつくっていきましょう、そういうほうがはるかにわかりやすくて票になるんだよなというのは、自身の経験でも痛感いたしました。
最後に、地域です。
スライドをごらんください。
こちら冒頭で自身の経験から、地域のイベントに若者がいないというふうにもお話ししましたが、データで改めてお示しします。 こちらも市民の満足度調査ですが、「あなたは地域の活動に参加していますか」という質問に対する回答です。こちらのアンケート結果、18歳と19歳のサンプルが13人しかいないんで、統計としてはちょっと弱いんですが、やはり傾向としては、若い人ほど地域への参加が希薄であることがうかがえます。
スライドを終わります。
以上のことから、行政、議会、地域のいずれも若者の存在感が希薄だったのではないかと危惧しております。
しかし、先ほど市長がおっしゃったとおり、若者を置いてきぼりにした政策というのは、長期的には自治体の衰退をもたらすことは明白です。また、超高齢化社会を支える側の世代の声を反映しない政策というのは、やはり持続不可能なのは明らかですし、若者にとって魅力のあるまち、若者が定住するまちでなければ、人はどんどん外へ流れていってしまいます。
また、町内会や消防団といった地域コミュニティについても、若い人たちが減っていけば、活動としてもおとなしいものにならざるを得ません。逆に若い人たちにとって魅力のあるまち、若者が地域に参加できるまちになれば、まちの活性化に寄与します。町内会や消防団、地域の催し物やお祭りで若い人たちが多いだけで、その活力が全然異なってくるのは想像ができるかと思います。
幾つかの自治体については、そういったことに問題意識を抱いて条例を制定したりですとか、あるいは若者担当部署を設置しているところもあります。例えば金沢市では学生のまち推進条例というものがあり、市と協働して学生のまちを推進するため、金沢まちづくり学生会議を組織するなど、まちづくりに学生を参加させることをうたっています。
また、滋賀県高島市においては、若者定住促進条例を制定しており、また、ほかの自治体におかれましても、若者会議ですとか若者議会等の条例、幾つも多くの自治体が制定しています。
また、市の組織といたしましても、子ども支援課というのではなく、例えば子ども・若者課などのように、子どもだけではなく若者もカバーしている部署が設置されている自治体もたくさんあります。
そこで、質問です。
立川市においては、若者を対象とする部署の設置や、あるいは若者を対象にした条例制定など、検討や研究の余地ありませんでしょうか、よろしくお願いします。
◎総合政策部長(小林健司君) 本市における若者施策でございます。
これからの本市のまちづくりの主役となる若者施策につきましては、後期基本計画やたちかわ創生総合戦略等の策定過程におきまして、議論をしてまいりたいと考えてございます。
以上です。
◆2番(山本洋輔君) 御答弁ありがとうございます。
後期基本計画等の策定において、ぜひ若者たちの声が反映されるように検討していただきたいなと思います。
また、後期基本計画の策定に若者が参画するというのも多くの自治体でありまして、例えば多摩地区におかれまして、例えば西東京市第2次総合計画というのがあるんですけれども、こちらの見直しに当たり、若者の斬新な発想やアイデアなどを反映させるために、まちづくり若者サミットという若者のイベントを開催しています。
また、府中市においても、府中市総合計画後期基本計画の策定に向けて、府中若者会議というものを開催しております。
立川市においても、そういった後期基本計画の策定等に際して、こういう若者の声を積極的に取り入れるようなことをしていただけたらなと思います。
一方、後期基本計画のような長期的な市政のあり方に参画させるだけでなく、もっと身近な市の課題に対して若者の柔軟な発想を生かす方法もあります。
その最たる例として、愛知県新城市の取り組みがあります。愛知県新城市には若者政策に対して非常に力を入れており、私も先日視察に行ったのですが、非常にすばらしい取り組みでした。少し紹介の時間をいただけたらと思います。
愛知県の新城市というのは、愛知県東部にある市で、人口は4万6,000人、面積は500キロ平方メートルで、立川の20倍の面積の自治体です。歴史的には長篠の戦いがあり、また身近なところでは佐藤議長ゆかりの地ということで、非常に由緒のある自治体です。新城市もほかの多くの自治体の例に漏れず、少子高齢化が進んでいる自治体でして、消滅可能性都市にも選定された自治体です。このことが若者政策を実施せねばという危機感にもつながっていました。
新城市では市長による若者の活躍という公約もあり、若者の地域参加を掲げた若者条例、若者議会の開設を定めた若者議会条例を定め、市役所にも若者政策係というものを設けて、若者
議会が実現しました。若者議会とは何か、お手元にお配りしておりますパンフレットもあわせて御参照いただけますと幸いです。
簡単に御説明すると、1,000万の予算が若者議会というものに割り当てられ、若者たちで1年間かけて、その1,000万をどう使うか議論して、政策を練り上げるというものです。毎年25人程度の若者が幾つかの部会に分かれ、メンターという有志の市の職員や市民の方のサポートのもとで、政策をつくり上げていきます。
私は先月、そこの視察に行き、全体会の様子を拝見してきたんですけれども、意見の活発さやメンターの方の熱意あるいは若者の真剣さ、本当に感銘を受けました。この制度は新城市にとっても非常に大きなメリットがある制度だと感じました。
まず、一つ目のメリットは、市政に対して若者ならではのアイデア、市役所や議会だけではなかなか実演し得ない斬新なアイデアを実現できることです。
例えばもう一つ、お配りしておりますしんしろイイトコPHOTOMAPというものがあるんですけれども、こちら観光地図になっておりますが、こちらは若者議会で若者が考えて若者がつくったパンフレットになります。
こちらは本当に非常にきれいな写真、若者的に言えばインスタ映えする写真がたくさん使われていますが、こちらはインスタグラム、SNSであるインスタグラムを通じてフォトコンテストを実施して、一般人から投稿された写真を使っています。インスタグラムを使うという若者らしいアイデアによって、プロのカメラマンに頼むこともなく、誰でもが気軽に参加できるフォトコンテストになり、ここまですてきな観光マップをつくれたのは、やはり若者だからこそ実現できたのではないかと思います。
そのほかにもほとんど利用者がいなかった図書館の郷土資料室を自習スペースにリノベーションするなど、そうすることによって利用者が急増するなど、若者ならではの着眼点で斬新で効果のある政策が実現しています。
第2のメリットといたしましては、若者たちに対して、地域への関心を大きく高めることができたということです。新城市では昨年10月に実施されました衆議院議員選挙において、18歳と19歳の投票率が50%を超えました。立川市は40%だったことを考えれば、非常に高い投票率です。
また、若者議会に参加したという若者が、その2年後に新城市議会議員選挙に立候補、そして当選し、現在私と同い年の27歳の若手議員として、新城市で活躍されているということです。
投票率については、必ずしも若者議会だけのおかげというわけではありませんが、新城市の若者議会を含めた総合的な若者政策によって、新城市の若者たちに対して地域や政治への関心を呼び起こしているのではないかと考えられます。
最後に、第3のメリットとして、市の職員の方々にとっても非常に有意義な制度であることも視察を通じて実感しました。若者議会をサポートする市の職員、若手職員を中心に有志で募るのですが、何名かの方からお話伺いました。職員の方々によりますと、真剣にまちのことを考えてくれる若者と交わることで、非常に刺激を受けたですとか、あるいは若手職員でありながらも、斬新な政策立案に携わることができるということで、非常に大きなやりがいを抱いているようでした。
以上のようなことから、この若者議会、ぜひ立川でも実現できたらすばらしいだろうなと感じた次第であります。前置きが長くなって申しわけございません。質問に移らせていただきます。
新城市の若者議会のような継続的に若者に市政に携わってもらう仕組み、そういうものは検討できませんでしょうか。いずれにしろすぐに実現するのは難しいでしょうから、今後何らかの若者施策について、先進的な自治体の研究を行う、例えばそういうことはできませんでしょうか。よろしくお願いします。
◎総合政策部長(小林健司君) 愛知県の新城市の事例、御紹介いただきましてありがとうございます。
おっしゃられたように、私どももこういった取り組みにつきましては、一時的なものではなくて継続的に取り組むとともに、その成果が自治体政策に反映し実現するプロセスが大変重要だというふうに考えているところでございます。
本市では若者に対する取り組みの一つとしまして、学術・文化・産業・ネットワーク多摩による多摩の学生まちづくりコンペティションを支援しています。この事業は若者の視点や感性を生かした、今ある多摩地域の魅力を発信できる企画や、今までにない多摩地域の新たな価値を創造して、多摩地域が抱える課題を克服することで、未来に活力を与えることができる実践的な試みや提案がなされてございます。
学生にとってはフィールドワークを実際にしまして、実学としてまちづくりを考えるとともに、行政や事業者の前でみずから研究成果を発表する機会となってございます。
今年度も11大学、33団体から多摩地域のあらゆる課題に対する提案が行われる予定となっております。
以上です。
◆2番(山本洋輔君) ありがとうございます。
まちづくりコンペティションも非常にすばらしい取り組みだと思います。産学官の連携組織であるネットワーク多摩というところが主催しておりまして、学術的にもフィールドワークに根差した非常にレベルの高い成果が上がっているようです。これについては引き続き活動を続けていただけたらと思います。
とはいえ、私としたらやはり若者議会がしたい。というのも、やはり行政や議会が若い人たちと触れることによって、本当に刺激を受けたり、初心に返ったり、そういったメリットがあります。
先日の日曜日、この議場で子どもと大人の話し合いin市議会議場というものがありました。私もそれに傍聴に行ったんですけれども、こちらは別に若者政策という文脈ではなかったんですけれども、ウドラ夢たち基金という基金の使い方について、子どもたちが大人に対して要請するという、そういうイベントでありました。
このイベント、子どもたちも本当に必死に真剣に大人たちに対して、これがしたいんだ、ああしたらすばらしいだろうな、そういうことを本当に必死に訴えていまして、本当に心が打たれるものがありました。傍聴席が満席で、皆さんが見守る中、子どもたちは審査員たちの予期せぬさまざまな指摘に答えようと作戦タイムをとったり、必死に答えようと、本当に一生懸命でした。
片やふだんここで行われている大人だけの話し合いは、数人もいない傍聴人が見守る中、あらかじめ用意された原稿を読むだけです。そういうことを考えたら、もっと我々大人たちは子どもや若者から見習うべきこと、学ぶべきこと、本当はもっとたくさんあるんじゃないかと、そういう思いを新たにしました。
今の若者たちは悟り世代、冷めている世代、そうやゆされがちですが、案外機会があれば本気になってくれると思いますし、その本気な姿勢というのは、知識や経験に勝る場合もあります。ぜひとも今まで以上に若者と向き合う機会を設けていただくよう要望し、この質問は終わります。