2件目の一般質問は緑川幹線についてです。

緑川という下水道があるのですが、長寿命化工事に伴い、これまで設置していた水位計を取り外すと聞き、

水害のリスクを考えれば新たに設置し直すべきではないかという趣旨の質問をしました。

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ーーーーーーーーーー以下、議事録よりーーーーーーーーーーーー

2点目の質問は、緑川幹線についてです。
現在、緑川幹線は長寿命化対策の工事中で、7月のさきの臨時議会においても、その工事の入札に係る議案があり、私も初めての質疑をさせていただきました。その際に、以前は水量計を設置していたのだが、今回工事に伴い外してしまったとの旨を伺いました。さきの臨時議会においては、議案はあくまで入札関係だったので、それ以上の質問は差し控えていましたが、今回はそれについて取り上げさせていただきます。
言うまでもなく昨今、短期的で非常に強い集中豪雨、頻発しております。さきの7月に発生した西日本における豪雨においては、総雨量が1,800ミリを超えるところもあり、200人を超えるとうとい命が奪われました。また、つい先日の台風21号におかれましても、8月中に21号目の台風が発生するのは実に4年ぶり、8月に発生した台風の回数は9回と、これは観測史上2番目の多さということでした。
各地に甚大な影響を及ぼすような記録的なだとか、過去何番目だとか、最近そういう言葉をしきりに聞くような気がします。これまでの予想や想定を超えるような気象現象が頻発する昨今において、現在の緑川幹線における流れの状況を把握していないということについて、少し懸念しております。
そこで、質問です。
現在の緑川についてはどの程度の降雨量に耐え得ることができますでしょうか、お示しください。

◎環境下水道部長(大野茂君) 緑川幹線についてのお問い合わせでございます。
 緑川幹線を初めといたしまして、立川市公共下水道につきましては、時間当たり50ミリの降雨に対応する施設となっております。

1時間50ミリの雨量に耐えることができるというふうに伺いました。1時間当たり50ミリというのは、実際かなりの雨量です。気象庁によりますと、イメージ的には1時間30ミリだと土砂降りと言われるような雨でして、50ミリとなるとイメージとしてはバケツをひっくり返したような雨と言われていますので、現状の緑川についてはかなりの雨量に耐えられるという印象を受けました。
しかし、年々1時間50ミリを超える集中豪雨の数も増加しているのも事実です。1976年から85年の約10年間に50ミリを超える降雨はアメダス1,000地点当たり平均174回だったのが、2007年から2016年の10年間の平均は232回、つまり4カ所に1回で何らかの50ミリを超える雨が発生しているということです。この数約30年で1.3倍の増加になっております。また、1時間当たり80ミリ以上の雨というのは、この30年間で約1.8倍に増加しています。
この近辺ですとアメダスは八王子、府中、青梅にあるんですけれども、過去5年くらいのデータを調べたら、約2年くらい前に青梅市で80ミリを超える雨が降ったことを確認しました。
国土交通省のほうでは、最近になって下水道浸水被害軽減総合計画や内水ハザードマップの策定を進める動きもあるようです。
そこで、質問です。
緑川は内水氾濫等発生する危険性について、どのように認識しておりますでしょうか。よろしくお願いします。

◎環境下水道部長(大野茂君) 緑川幹線の内水氾濫等の危険についてでございます。
 今、議員紹介のとおり、異常な気象、降雨がふえている状況にございます。先ほど申し上げたように、50ミリ対応としておりますので、近年の異常な降雨に鑑みれば、内水氾濫の可能性を否定することはできないと考えております。

◆2番(山本洋輔君) 内水氾濫の可能性も否定できないと、ありがとうございます。
では、その危険性について、現状の対応としてはどんなものがありますでしょうか、よろしくお願いします。

◎環境下水道部長(大野茂君) 現状の対応でございます。
 緑川幹線のある単独処理区内につきましては、立川駅北口駅前土地区画整理事業や立川基地跡地関連地区土地区画整理事業など、まちづくりの中で下水への流出時間をずらす、ピークカットを目的とした貯留施設を設置してまいりました。
 また、立川市宅地開発等まちづくり指導要綱に基づき、総合治水対策について協議を行い、貯留施設整備などを行っているところでございます。

◆2番(山本洋輔君) ありがとうございます。
ハード面については貯水槽を使ったりピークカットを行っているということで、整備が進められているというふうに伺いました。しかし、ソフト面での対応については、まだまだこれから検討の余地があるのではないかなというふうに思います。
ソフト面の対応というと、例えば水位を周知したりですとか、内水ハザードマップを作成したりなど、情報面での事前の備えが必要になります。一部の先進的な自治体におかれましては、下水道の流量をリアルタイムで公開したりですとか、流量と雨のデータを蓄積して、降雨時の危険性を事前に予測するなど実施しております。
今の緑川では、すぐにそれらの対応が急がれる状況ではないかもしれませんが、将来的に何らかの対応が必要になった際、どの程度の雨が降ったときに、どの程度の水位になるのか、そういうデータを取得しておくことは有用だと思いますし、有意義なデータをとるには、ある程度時間がかかると思います。ですから、例えば水位計などを設置することによって、比較的安価で設置できると思いますので、費用対効果としてもよいと思うんですけれども、いかがでしょうか、よろしくお願いします。

◎環境下水道部長(大野茂君) 雨量や管路内のデータを蓄積することは有用であると考えますが、時間50ミリを超える雨水に対応できるように管渠整備を行うことは現実的には不可能でありますので、今後も総合治水対策等により下水への流出時間をずらすピークカット対策などを行っていくことが有効だと考えております。

◆2番(山本洋輔君) ありがとうございます。
同じ質問の繰り返しになってしまうかもしれませんが、今のところ水位計等を設置する予定はないという認識でよろしいでしょうか。

◎環境下水道部長(大野茂君) 現時点で水位計等を設置する考えはございません。今後、気候変動等により下水等に対する新たな対策等が必要になる可能性もありますので、そういうときがきたときに、その時点で検討したいと考えております。

◆2番(山本洋輔君) 答弁ありがとうございます。
承知しました。
御存じのとおり、年々豪雨は増加傾向にあります。この立川においても、ほんの少しずつ毎年毎年水害のリスク上がっていると思います。ゆでガエルにならず、またどこかのタイミングで状況を見きわめながら、きちんと対応について検討いただけたらと思います。
一旦、緑川に関する質問、これにて終了いたします。